イトウ - 幻の巨大淡水魚
イトウ(𩹷)は、サケ科イトウ属に分類される日本最大の淡水魚。成魚では体長は1~1.5mに達する。日本では、北海道の一部の水系にのみ棲息する。ダムの構築や河川改修による流れの直線化、氾濫原の農地化など、緩やかな河川の流れを好むイトウにとっては、生息環境が厳しくなり、更にイトウの成熟年齢が4~7歳と長いこともあって、棲息数は減り続け、現在では幻の巨大魚と呼ばれている。イトウの魚体は、細長く体は円筒形で体高は低く、他のサケ類と違い、頭部はあまり先が尖らず平坦である。体色は、背褐色、側面は銀白色、腹は白色で背と側面には無数の小黒点があるが、産卵期にはオスに婚姻色が現れて全体に赤みを帯びる。小さなうちは水棲昆虫を食べるが、成長すると魚食性に、更に成長するとカエルやヘビなども食べるほど悪食だ。また、他のサケと同様に降海性を持つが、河川に戻って産卵を経ても死なず、何度か産卵を繰り返す。サケ科と言っても普通のサケとは、形態も生態も異なるようだ。イトウは希少さと巨大さから人気があり、釣りは一応許可されてはいるが、キャッチ・アンド・リリースが励行されている。更に、何と近年はイトウを養殖して人間は食用にしている。実に人間は身勝手で、イトウより悪食のようだ。
イトウの特徴と言えば、サケ一族らしい顔つきと、量感のある体を揺らしながら悠然と泳ぐ姿だろう。ただ、体色は地味なので、繁殖期のオスを想定して赤みがかった体にし、全身に広がる斑点模様は点描にして、リアルに表現した。全体に緩い表現になったが、これが魚体の大きさを表現することとは別の問題で、難しいところだ。【2025年制作】






