タツノオトシゴ - 育児パパ

 タツノオトシゴ(龍の落とし子)は、トゲウオ目ヨウジウオ科タツノオトシゴ属の魚のグループ。熱帯から温帯の浅い海に生息する海水魚で、成魚の大きさ(全長1.4~35cm)や、体表の色や突起なども種間、または個体間で変異に富む。体は凹凸がある環状の硬い甲板に覆われ、小さな管状の口が前方に突き出し、そのつけ根に目がある。尾は長く、普段は海藻やサンゴなどに巻きつけて体を固定する。こうして、タツノオトシゴは体を直立させ、頭部が前を向く姿勢をとる。この姿が竜やウマの外見に通じることから、竜の落とし子、海馬、Seahorse などの名前がつけられた。それでも魚らしく、首のあたりに鰓孔や胸鰭が、背中背鰭がある。食性は肉食性で、魚卵、小魚、甲殻類などを獰猛に捕食する。タツノオトシゴの繁殖行動は、実にユニーク。オスの腹部には育児嚢があり、ここでメスが産んだ卵を稚魚になるまで保護する。するとオスが妊娠したように見え、そこから稚魚が出てくるときは、オスが出産したように見える。文化的にも安産のお守りになったり、中国では漢方薬になったりする。また、十二支の一つであるため、タツノオトシゴの存在は忘れた頃に思い出す。

 タツノオトシゴの決めポーズは、やはり尾を海藻に巻き付けて掴まり立ちするところか。海中の岩礁に3匹ほど貼り付けた。もっとダイナミックに餌の捕食のシーンが良いかと思ったが、陶芸ではタツノオトシゴを空中浮遊させることはできない。これは結構な制約だ。【2019年制作】