アオウミガメ - 広く青い海原の象徴

 アオウミガメ(青海亀)は、ウミガメ科アオウミガメ属のカメ。世界中の温帯から熱帯にかけて沿岸の海に生息し、草食性で海草や海藻が主食。日本では小笠原諸島と南西諸島で産卵し、東北地方から八重山諸島までの海域で見かける。体内の脂肪の色が青みを帯びているためアオウミガメと呼ばれる。ウミガメの中でも大きく、成長すると甲羅の長さは約110cm、体重は約150kgにもなる。悠々と泳ぐ姿は、広く青い海原を象徴しているようだ。かつては食用として捕獲されたり、卵が宗教儀式の使われたりして生息数が減っていたが、近年は、沿岸漁業の衰退や天敵のサメの駆除、人工孵化や放流事業などにより増加気味。しかし、個体数が増えると沿岸の藻場が荒らされる。難しい課題だ。

 アオウミガメが大海原を悠然と泳ぐ姿を表現したい…と思っていた矢先に、ANAのジャンボ旅客機全体にアオウミガメの姿が青くペイントされ、これが大空をゆったりと飛行する姿が目に入った。アオウミガメとジャンボ機は同じだと思った瞬間、アオウミガメの頭の模様は青くなってしまった。【2019年制作】