温水洗浄便座交換 – 思いの外、進歩している

 2階に設置した温水洗浄便座の動作がおかしくなった。本体横の操作盤のスイッチや、洗浄ノズルの動作が間欠的に怪しくなる。何度かトライしたり、電源再投入などで騙し騙し使ってきたが、堪忍袋の緒が切れ交換することにした。この温水洗浄便座は、"松下電工"表示のあるCH6301PFで、基本機能重視の普及型。発売はウエブに依ると2005年頃で、2008年には松下電工はパナソニックに吸収された。そうすると、約20年間使い続けたことになり、随分長持ちしたと思う。このため、交換にあたり同じ機種でも良いと思ったが、既に廃止機種になっていたので、後継機種と思われるパナソニック製の普及型のCH951SPFを選んだ。

■旧新機種の特徴
 旧型(CH6301PF)と新型(CH951SPF)の外観は、便座の大きさは変わりないが、高さは旧型のほうがかなり高い。それは着座センサーが光電方式で縦に設置され、お尻がセンサー窓を塞ぐと動作するためだ。また、便座の蓋はヒンジ(蝶番)部分に充分なスペースがあるためか、頑丈に設計され、蓋を手で押し下げると、パタンと音を立てながら閉まる。感覚的には好き嫌いはあるかもしれないが、故障し難い構造だ。一方、新型は便座奥下に圧力センサーが組み込まれてお尻を検知し、蓋は便座奥の両端で嵌め込み構造になったので薄くなり、同時に本体横の操作盤も小さくなったので、かなりスマートになった。

約20年間使用した松下電工製CH6301PFの外観

便座奥に光電式のお尻センサーがあり、蓋の構造からもかなり高さがある

新型のパナソニック製CH951SPFの外観は滑らかでスマート

蓋を開けても、平坦性が保たれ、すっきりしたデザイン

■便座の便器への取り付け
 古い便座を取り外すと、便座を固定するために取付ボルトを通す2つの穴がある。新しい便座に取付ボルトの頭を挟み、ボルトの先をこの穴に通すが、未だ締め付けない。締め付けるためには、便座と便器が適当な位置にあるか、そして便座への水道の給水口に干渉がないかを確かめる必要がある。汎用の温水洗浄便座は、可能な限り多数の便座に取り付けられるように設計はされているが、必ずしも最適解を与えるものにはならないので、それぞれの組合せで調整が必要だ。

古い便座を外すと、取り付けボルトを通す2つの穴がある

新しい便座に取付ボルトを付け、組立を開始

■配管
 旧新両機種とも、水道栓からの給水はT型の分水金具を使う。上方の口は水道栓へ、下方の口は貯水タンクへ、そして横の口は水洗便座へ接続する。ここでの課題は、配水管と便座の接続部分だ。旧型は思い切り外側にはみ出した大きな操作盤の下に接続部分を設け、下向きのねじ込み継ぎ手方式にして、スペースの制約を回避した。また、ホースと給水口が直接接する部分は2重のOリングを設けており、結構余裕のある設計だ。一方、新型はホースの先はL字形に折り曲げ、Oリングは1個のみで、ホースと本体の接続はねじ込み式でなく、ホースと本体の両方に同じ寸法の円形の出っ張りを設け、これらを重ねて樹脂製のクイックファスナーで外れないようにしている。これで水圧に耐えられるのだろうかと心配になるが、充分検証した結果なのだろう。この結果、新型の接続部は薄くなり、便器の上面に配管が接することがなくなって、どのような便座にも設置出来る可能性が広がったと思う。

旧型の水道栓周辺の配管の様子

新型も基本的に同様だが 、便座への接続部はねじ込み式から、直付けに変更された

旧型の便座への接続部は、ねじ込み式で2重のOリングがある

新型の便座への接続部は、薄くするための工夫がされている(Pnasonicの説明書より引用/編集)

新型の便座は、L字形の配管により、便器の上面に接触せずにホースを接続できる

■組立キットとしての評価
 旧型の便座を取り外す際に、古い水道の分岐金具を外したが、この際にねじ込み式の接続部に入れていたパッキンが劣化していて、黒い色素が流れ出て手が真っ黒になった。新型の便座の組立キットには、同梱品としてパッキン類も含まれていたので、それを利用出来た点は良い。また、作業に必要は道具は、マイナスドライバーと23mmのスパナがあれば良い。ただ、作業場所が狭いので、スパナは小刻みに回す必要があった。あまり機械いじりをしない人も居ると思うので、23mmのスパナも同梱してくれると直ぐに作業を開始できるのだが。

■約20年間の便座の進化と不安
 旧型から新型への約20年間の主な進化は、①お尻検出センサーを埋め込み型にし、蓋や操作盤を小さくして、材料の省資源化したこと、②どの様な構造の便座との組合せも可能となるように給水口付近の構造を改良したこと、③過剰な仕様にならないよう部品やホースの機構を見直し、低コスト化したこと。今のところ順調に動作しているが、一つ心配な点がある。他社製であるが、1階のトイレで便座の蓋が今回の新型と同じ機構を採用しているものがあったが、内部の機構が摩耗したためか蓋が直立した状態を維持できずに自然に落ちてくる現象が発生した。スペーサを入れて一時しのぎはしたが、結局寿命は10年位だった。耐摩耗性はどのように設計に反映されているのだろうか、少し不安だ。