ホテイウオ - 函館のゴッコ鍋
ホテイウオ(布袋魚)は、ダンゴウオ科ホテイウオ属の海水魚。普通のダンゴウオより大きくて全長40cmにもなり恰幅が良く、七福神の布袋様の姿を思わせるのでホテイウオと命名された。ダンゴウオの仲間なので岩場に吸着する吸盤を腹部に持ち、これを使って幼魚のうちは浅瀬で甲殻類などの餌を漁り、やがて沖合に出てクラゲなどを捕食し、3年後に浅瀬に戻り、産卵後暫くして一生を終える。見た目はインパクトがあるが、なかなか律儀な性格のようだ。北日本の沿岸に生息し、北海道ではゴッコと呼ばれ、鍋の材料として珍重される。特に函館のゴッコ鍋は有名だ。
作陶のポイントは、ヌルヌルとして大きく膨れた胴体と、愛嬌のある頭と大きな口。北方の魚は地味な色合いが多く、この表現は難しいので、点描を使ってボリューム感や模様を表した。ついでに、ホテイウオは肉食性なので、思いっ切り立派で黄色い唇にしてしまった。【2024年制作】






