ポリプテルス - 身近な古代魚
ポリプテルス(Polypterus)は、ポリプテルス科の魚類の総称。名称は、多くの[Poly]+鰭(ヒレ)[pterus]に由来し、名は体を表し、多数の背鰭があるので、多鰭魚(タキギョ)とも呼ばれている。原始的特徴を色濃く残す古代魚の生き残りと言われ、現在は、熱帯アフリカに生息する淡水魚。呼吸法は、魚本来のエラ呼吸に加え、空気呼吸もできるため、乾燥しがちな陸地でも生き延びる。このような野性的な魚だが、近年の熱帯魚ブームで、日本でも飼育され、古代魚の生き残りを鑑賞することができる。現在の魚類とは形態も雰囲気も少し異なる姿を眺めていると、ポリプテルスは進化が止まったのか、それとも進化の過程なのか、思いを巡らす。
ポリプテルスは進化論上、魚類と両生類との分岐点と言う説もあるので、造形的にはヌルヌル感のある滑らかな形と、多鰭魚と言われる背鰭の行列、そして体側には魚類らしい立派な鱗と模様を加えた。出来上がったものは、寸足らずのウナギがのたうち回っている様にも見える。【2024年制作】



