モグラ - 益獣か、害獣か


 モグラ(土竜、鼹鼠)は、真無盲腸目(旧食虫目)モグラ科の小形の哺乳類。日本の主なモグラは、本州中部を境に、北側にアズマモグラ、南側にコウベモグラが分布。体長はともに十数cm程度。湿った草原や農耕地、森林に棲む。肉食性で、ミミズや昆虫を食べるが、農作物は食べない。それならば益獣かと言うと、そうは問屋が卸さない。モグラは地下にトンネルを掘って縄張りを作り、農作にとって益虫のミミズを大量消費し、そのモグラのトンネルを利用してネズミが作物をかじったりするので、結局モグラは害獣にされている。生物的な身体の特徴は、土を掘るためのシャベルのような強力な手足、餌の匂いを嗅ぎ分ける鼻、退化したつぶらな瞳、トンネルの中の移動がし易い滑らかな体形、これらを想像しながら作陶した。近所を散歩すると、モグラがトンネルを掘った後の残土を積み上げてあるモグラ塚に出くわす。そこから、突然モグラが飛び出すのではないかと期待しているが、未だ実現していない。【2024年制作】