モンツキカエルウオ - 海のカエル
モンツキカエルウオ(紋付蛙魚)は、スズキ目イソギンポ科ハナカエルウオ属の体長10cm位の海水魚。インド太平洋熱帯域、日本では屋久島、琉球列島に生息。サンゴ礁等の浅い岩場に住んでおり、岩などに付着している珪藻類を餌にしている。このため、苔を食べやすいように口先の部分は飛び出しており、頭が大きくて左右に向いた大きな両眼が両生類のカエルを思わせるので、カエルウオの仲間と認識される。更に、目の上のあるツノのような皮弁の先が3つに分かれていること、体全体に紋のように朱色の斑点があること、これがモンツキカエルウオならではの特徴だ。沖縄ではダイバーに人気があるが、危険を感じると直ぐに穴に隠れる。また、モンツキカエルウオは愛嬌のある顔と美しい模様を愛でるため、しばしばマニアによって水槽で飼育される。すると、モンツキカエルウオの習性で水槽の苔がきれいに食べられてしまうようだ。
モンツキカエルウオの制作上のポイントは何と言ってもカエル顔。口と目の大きさと位置関係が重要。ツノのような皮弁は本当はもっと長く細いのだが、作陶中に折れやすいので短く太くした。何とか雰囲気は出ていそうな気がする。【2021年制作】



