アザラシ - 陸上では縫いぐるみ
アザラシ(海豹)は、海に棲む哺乳類(海獣)のグループ。遠い祖先は陸上のクマの祖先に近いらしい。比較的極地に近い場所に生息する種類が多く、短いながらも質のいい毛皮と大量の皮下脂肪により、寒冷地の暮らしに適応している。このアザラシの特性は、毛皮や油脂を望む人間社会の欲望に合致し、昭和初期まで多くのアザラシたちが捕獲された歴史がある。近年の地球温暖化による流氷の減少、開発による水質汚染等による居住地域の減少により、絶滅の危機に瀕している種類もある。このため、世界的にアザラシの保全活動が起こっており、現在日本の水族館で飼育されているアザラシの多くは、国内で繁殖された日本生まれの個体がほとんど。しかし、2002年に多摩川に迷い込んですっかり人気者になったアゴヒゲアザラシの"タマちゃん"のようなケースも稀にある。
アザラシの種類も様々で、それによりイメージもかなり変わるので、ここは北海道に生息する小型のフイリアザラシ(斑入海豹、別名輪紋海豹)をモデルにする。海中では泳ぎの名人だが、陸上ではイモムシのように這う姿に癒やされ、フワフワとした毛に覆われた縫いぐるみのような姿にすっかりホッコリした。陶器製であるのにもかかわず柔らかそう(自画自賛?)。【2020年制作】



