ミノカサゴ - 美しいものには毒がある

 ミノカサゴ(蓑笠子)は、スズキ目フサカサゴ科の海水魚。日本では道南から沖縄まで広く分布。体長は25〜30cm位。日本人はその名の通り、フリルのような見事なヒレを蓑や被り笠に見立てた。英名はルナ・ライオンフィッシュで、ヒレをライオンのたてがみになぞらえる。世界中の人達のミノカサゴを見る目は一致し、華麗な美しさは誰もが認めるところだ。しかし、背ビレや胸ビレに毒を持ち、刺されると腫れて激痛が走る。美しいものには毒がある。見るだけにしておこう。

 作陶にあたっては肝心のヒラヒラのヒレは焼成中に崩れてしまいそう。このため、胸ビレや背ビレは大きくして、細かな模様を付けて立体的に見せようとしたが… 少しデフォルメが過ぎたようだ。完成したのはなんちゃってミノカサゴ、否ミノカサゴの干物のようだ。【2019年制作】