ハシビロコウ - 動かない鳥

 ハシビロコウ(嘴広鸛)は、文字通りのクチバシの広いコウノトリではなく、最近の研究ではペリカン目ハシビロコウ科に分類される鳥類。アフリカ大陸の草原地帯に生息するが、環境破壊により生息数は減り続けている。このため、世界各地の動物園での飼育が盛んになっている。ハシビロコウは餌とするハイギョが水面に浮かんでくるまでの数時間にわたり動きを止めて待つことから"動かない鳥"として知られる。大型の鳥で高さは1.1~1.4m、翼を開くと2.3~2.6mにもなる。靴に似た大きな嘴をもち、羽色は灰色で、後頭に短い寝ぐせがついたような冠羽があり、目つきは鋭い。印象的な姿をしているので、日本国内でも数か所の動物園で見ることができる。

 作陶上の難しさは、2本の足で立たせること。これは背の高い鳥では難しいので尾も接地し、羽の両脇を草の柱で支えた。沼地に直立しているように見せるため、ハイギョにも登場してもらった。焼成後に傾くことはなかったが、体がもう少し高くできれば。バランスがとれたように思う。【2023年制作】