オオサンショウウオ - 清流の主
オオサンショウウオ(大山椒魚、Andrias japonicus)は魚でなく、オオサンショウウオ科に属する両生類。清流の中流域から山間に棲み、体長は最大1.5mにもなり、寿命は数十年と長命。皮膚は小さなイボで覆われ、背面は暗褐色で不規則な黒い斑紋が入り、体側面にはひだ状の皮膚がある。そして最大の特徴は大きな頭だ。これが原因で、井伏鱒二の短編小説「山椒魚」では岩屋から脱出出来ずに、故意に閉じ込めた蛙との数年に渡る物語がある。日本人には馴染みの深いオオサンショウウオだが、食用として持ち込まれたチュウゴクオオサンショウウオが野生化し、雑種化が進んでいる。果たして、特別天然記念物のオオサンショウウオの将来はどうなるのだろうか。
オオサンショウウオの表現のポイントは、先ず大きな頭とつぶらな瞳。そして、胴体や尾は柔軟でしなやかに動くイメージが欲しい。実物では頭と胴体+尾の比は1:5位だが、作陶すると1:3程度になってしまった。単調な部分はついつい短くなってしまう。完成したのはオオサンショウウオのカリカチュアである。【2019年制作】





